現役プログラマーから見たプログラミング教育①

ロボ団泉大津校のロボ団認定講師の平井です。ロボ団泉大津校は、システム会社であるA&Cシステム設計が運営に参画し、私のような実際に実務でプログラミングを仕事にしている人間が講師としてかかわっている教室です。そこで、プログラマーからみた子ども達へのプログラミング教育というものを考えてみたいと思います。

プログラミングとは?

最近、教育としてのプログラミングという言葉を様々な場所で目にするようになりました。2020年から小学校で必修化される事も決まりましたが、ではプログラミング教育とは何?というと今ひとつ、ピンとこないのが実感ではないでしょうか。

そもそもプログラミングとは何ぞや?ということですが、プログラミングとはコンピューターに対する命令のカタマリです。もっと、簡単に言うと、私たちが、日常生活の中で使うプログラムという言葉があります。例えば運動会の進行表やテレビの番組表などのことをプログラムと言いますが、このプログラムとは、「ある物事の進行に対しての、順序や筋道を示したもの」です。

プログラミングはこの日常生活におけるプログラムと似たようなもので、対象がコンピューターになっているということです。コンピューターは基本的に命令してあげないと動きません。そこで、コンピューターがわかる言葉でいろいろな指示をしてあげることで、複雑な動きができるようになります。

いま、プログラミング教育が必要な理由

では、このプログラミングというものを子どもたちが学ぶ意味はなんでしょうか。なぜ、プログラミング教育が必要なのか。

プログラミング教育を受けることで、みんながプログラマーやSEになるわけではありません。また、子どもにプログラミングを習わせている保護者の方の多くは、自分の子どもをプログラマーにしたいと思っている訳ではありません。

では、なぜ、プログラミング教育が必要なのかと言えば、これだけ、あらゆるサービスやモノがインターネットにつながっていたり、あるいはプログラミングされたものになっている社会の中では、どんな職業についても、プログラミングを始めとする情報技術とは切り離せない時代になっているからです。

私自身、様々な会社でシステムの構築やアプリケーションを提供してきましたが、そこでは、どの職場でも、プログラミングの基礎的な知識の有無が、リーダーシップやコミュニケーション能力に大きく寄与しているという事を実感してきました。
今後、情報社会がますます進み、この傾向が加速するのことが容易に想像できる中、プログラミングの基礎的な知識であったり考え方をもっている、という事が非常に大事になってきます。世の中の仕組みの大きな部分を情報技術が担っている時代、今の子どもたちが、それを知った上で社会に出ていくことは、大きなアドバンテージになると考えられます。

だからこそ、今、子どもたちへのプログラミング教育が注目され、さらに必要とされているのでしょう。

プログラミング教育と普通の勉強との違い

小学校で「プログラミング教育」が必修化されることになりましたが、どの学年や教科で実施するかは、各学校に任せることになっています。これまでの通常授業に加え、先生方自身が自分たちが受けていない「プログラミング教育」というものを子どもに教えることになるのですから、その負担を考えると、学校によってかなり教える内容に差がでるのではないかと思います。

小学校でのプログラミング教育においては、このように不安定な部分もありますが、プログラムの考え方がしっかり理解できると、子どもたちは、自分の力で解決しだすようになります。私自身、長年、プログラミングにかかわり、次々、出てくる開発言語に対応せざるを得ない中で、経験上、最も覚えやすく、習得しやすい方法は「まずは動かしてみよう」です。

実際に動かして、「動いた」という感動を味わって、理屈を後から知っていく。そして、自分がやりたいことをやる為にいろいろ試してパーツを作る。そのパーツを組み合わせソフトを完成させる。試行錯誤を繰り返す中で、プログラミングのルールを理解し、論理的思考が育つのだと思います。これは、最初に理屈を知って、その先に答えがあるような普通の勉強とは逆かもしれません。

ただ、子どもというのは、理屈を知る前に、手足を使っていろんなことをするのが得意ですよね。「虫」を捕まえることに夢中になる中で「虫」について詳しくなったりするように、体感を伴った学びにはどんどん夢中になるのが子どもです。ですから、子どもへのプログラミング教育も、理屈が先ではなく、まず自分で手を使って動かしてみることが大切だと感じています。

子どもの創造性を発揮できるプログラミング

「覚えるのが苦手」、「勉強が苦手」でもプログラミングは好きという子どもは多いです。今まで私が接してきた子達にもその様な子はたくさんいましたし、何より、私自身がそうでした。私自身、子どものころに、ホビーコンピューターを親に必死にお願いして、買ってもらい、マニュアルに書かれているプログラムコードを一心不乱に打ち込みました。動かなければ調べて直し、動けば楽しい、また理屈が勝手にわかるようになれば改造、改変したりと「なんでもあり」のおもちゃ箱でした。パソコンというフィールドで、自分の居場所を見つけられた感覚がありました。

プログラミングが得意分野を伸ばす意味でも、そういった子どもたちの受け皿でもあってほしい、と願っています。そして、そこから、子どもなりの発想が自然と生まれたり、持ち前の創造性を思う存分発揮でき、認められる、そういった場をこのロボ団泉大津校でプログラミング教育を通してつくっていきたいと思っています。